日大三、184センチの大型外野手・井坪などの活躍で5回コールド勝ち



5番ライト・井坪朝陽(日大三)

 春季都大会が開幕。日大三都立松原相手に15安打20得点の圧巻の内容で、5回コールド発進を決めた。

 次々と外野手の間を切り裂く打球を放ち、得点を重ねる日大三

 都立松原の先発・槻田幹雄は「自信をもって投げて、今までは打たれていないボールが打ち返されて、さすが全国レベルの打線でした」と脱帽のコメントを残すように、日大三の打者は一冬超えてきて、選手の体つきがたくましくなり、打球も一段と鋭くなった。

 どの選手も鋭い打球放っていたが、その中でもひときわ目立っていたのが、1番星 憂芽、5番井坪、6番鎌田の3名だ。

 星は第一打席から鋭いクリーンヒットを放ったように、173センチ70キロと均整がとれた体格からレベルスイングでボールをとらえることができている。ベースランニングも実に軽快だ。

 最も目を引いたのが井坪だ。184センチ83キロと体格が良い選手がそろう日大三の中では最も慎重が高く、さらに動けるという理想的なアスリートプレイヤーだ。

 スクエアスタンスで構え、深いトップからインパクトまで無駄のない合理的なスイングで広角に鋭い打球を飛ばす。時折、崩されることはあったが、打者としてのスケール、ポテンシャル、野球選手として総合力の高さはトップレベルのものがある。

 井坪は体を大きくすることと、スイングスピードを速くすることを心がけてきた。

「スイングスピードは着実に速くなっている」と手ごたえを実感している。構え方を見ても昨秋よりも落ち着きが感じられ、しっかりとボールを呼び込み、広角に打ち返せる。大型外野手で、これほど動けて、逆方向に打ち返せる左打者となると、人気が高まるだろう。

 また昨年から堅実な遊撃守備を見せていた鎌田も体つきがたくましくなり、スイングスピードも速くなり、力強い打球が打てるようになっている。

 投げては栃原 涼太(3年)が4回無失点の好投。長い腕をうまく使って、ややサイド気味に腕を振る大型右腕。三塁側に立ち、コンパクトにまとめず、リーチを長く使って投げるので、120キロ後半の速球でも独特の角度を感じる。110キロ前後の曲がり落ちるスライダーの切れ味も素晴らしいものがある。
 小倉監督は「初先発初登板でしたが、よく投げてくれたと思います」と好投の栃原をねぎらった。

 多くの学校が新型コロナウイルスの感染に気を付けながら、練習を重ねてきたが、日大三も例外ではなく、練習時間を抑えめに、分散練習。また食事、入浴でも密にならないよう気を配ってきた。

 小倉監督は公式戦の期間を迎えるまでの胸中をこう振り返る。
「目に見えないものが敵ですので、練習をやりすぎてもいけない。かといって練習をやって、『俺たちはこれだけやってきたんだ!』というものを作るために、練習もしないといけない。そこが難しいところでしたし、そして感染をさせない。試合を迎えるまで一番びくびくしていたのは監督かもしれません」

 

 その不安を振り払うような猛攻撃だった。続く2回戦でもこう意気込んだ。
「今、こうして公式戦をさせていただけるだけでも大変ありがたいことです。64校が代表して一生懸命やらないといけないですし、選手たちにはだらだらとプレーをしないということを言い続けてきました」

 猛打が目立つ中、やはり名門校らしいきびきびとした動き、基本がしっかりとした守備が光った。やはり名門・日大三の強さがうかがえる試合だった

(記事:河嶋 宗一

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